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タイ・プーケット島在住。タイならではの出来事や日々の体験、個人的な思い出などを書きとめています。


by phuketbreakpoint
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南の島で真面目に生きよう!

今年度、プーケット補習校が受けられる国庫補助金額が決定しました。
援助額は、昨年と同額で、3月の訓令に書かれていた35パーセントに減らされることはありませんでしたが、送られてきたメールには、しっかりと、こう書かれていました。

“現段階で、次年度以降の援助率は、具体的に何%となるかは未確定ですが、援助率(35%)を前提として、今後に向けての運営を心がけて頂くよう、十分留意して頂く必要があります”

来年以降は、どうなるかわかりませんよ。しっかり、努力してください、という内容ですから、喜びも半減で、まあ、死刑執行が、しばらく延期されたといったところでしょうか。

もともと、プーケット補習校が受けていた国庫補助金は、世界最低レベルですから、
“増えこそすれ、まかり間違っても、減らされることはあるまい”
と油断していましたが、税収の不足が深刻化する中で、各省庁とも、予算が足りず、四苦八苦しているのでしょう。
“選挙や、税金と直接関係のない人たちのための予算”
は、どんどん削られていく、ご時世のようです。

そもそも、どうして、こんなことになってしまったのかといえば、3月に送られてきた、外務省からの通達文によると、どうも、北米や、ヨーロッパ各地にある日本人補習校が、予算配分について、クレームをつけていたようです。
「私たちは、こんなに苦労して運営しているのに、講師謝金の数パーセントしか補助金がもらえず、発展途上国(つまり南半球にある国々)の補習校には、全額援助されるところもある。不公平じゃないか」
と、「北」の人たちは言っているわけです。

しかし、パーセンテージは確かにそうなんですが、援助額自体は、こちらが圧倒的に少ないという事実は、ここでは、まるで考慮されていません。
プーケットでは、日本人が大きなホテルで一ヶ月働いても、初任給が4万円強です。講師の方たちにとって、1ヶ月に、数千円から、1万円ちょっとしかもらえない講師謝金であっても、毎日のおかずに、ナンプリックが、もう一品付くか、どうかの瀬戸際だと思います(たぶん)。
結局、日本という国は、「北」の意見の方が、通ってしまう仕組みになっているようですね。

例えば、「日本人の心」といわれる演歌ですが、大ヒットする曲は、「北の宿から」「北国の春」「北酒場」・・・、「北」「北」「北」のオンパレードです。
そして、「北」のヒット曲は、「耐えて」「忍んで」「苦労して」と、わざとらしく歌い上げられているうえに、「涙」「吹雪」「夜行列車」などの単語が、これを補強していますから、日本人の心に響く内容になっているのでしょう。

一方、「南」は、日本の音楽史上、あまり相手にされておらず、1970年代になって、南沙織さんが登場してくるまでは、ほとんど無視されていたように思います。
歌詞も、「あなたの胸に飛び込んで・・・」とか、「裸足で抱きしめて・・・」とか、10代の女の子が可愛らしく歌っていても、
「要するに、あんたたち、やりたいだけなんじゃろう?」
と、爺ちゃん、婆ちゃんたちから、言われてしまうことになるわけです。

「凍えそうな、カモメ見つめ、泣いていました」
と、「北」で歌えば、感動を呼ぶのに、
「夏バテの野良犬見てたら、可哀想で・・・」
と、「南」でやっても、
「同類、相憐れむだな。人間も、犬も、働かないんだよ、あそこは・・・」
同じように自然環境で苦しんでいるというのに、「熱さ」に耐える方は、まるで評価されません。紅白歌合戦のトリも、「南」の曲なんて、一曲もないでしょう。

しかも、80年代以降、
「この人は、信用できる」
と信じていた山下達郎さんに、クリスマスソングを歌われ、あっさりと裏切られてしまったり、最後の砦だと思っていた、サザンの桑田さんも、「大物感」を出したいのか、最近は、「南のイメージ」を打ち消すのに躍起になっているようです。
CUBEも、このところパッとしませんし、なんとか、「北の脅威」に対抗できそうなのは、岡晴夫さんの「憧れのハワイ航路」まで遡らねばならないでしょう。
テレビドラマも、倉本総さんはじめ、「北」中心路線ですが、そもそも、芸能界では、「南」を売りにしていると、いつまでたっても、色物扱いを受けてしまう傾向があるようです。

まったく、同じことが補習校運営にも言えそうです。
「北」の人たちが、
「最近、うまく、いかないことが多くて・・・」
と、ほんのちょっと、ぼやくだけで、
「さぞや、大変なんでしょうねえ。ご苦労は、お察しします」
と、同情されてしまうのに、
「南」の人間が、切実に窮状を訴えても、
「どうせ、キミたちは、遊んでるんだから」
と、冷たいもんです。

「北」で、誰かが、亡くなられた場合には、
「働き過ぎだよ、きっと・・・。お気の毒に・・・」
と、言われるところを、「南」だったりすると、
昔から、女と酒が、大好きだったからなあ・・・。まあ、自業自得だね」
と、陰口叩かれるのが落ちでしょう。
一生懸命反論しても、プーケット補習校の関係者が書いてる、ブログのタイトルが、
「南の島で遊んで暮らそう!」
では、説得力がゼロで、聞いた人たちは、
「やっぱり、遊んでたか・・・」
と、なってしまうわけです(その関係者、出て来い!)。
きっと、「北」の校長先生は、
「北の大地で、奉仕活動に生きよう!」とか、
「北国から、世界平和を考えよう!」などといった、格調高いブログを書いているんでしょう。

このままでは、「南」に対する邪険な扱いは、永久に変りませんから、なんとか、間違ったイメージを改めねばなりません。
そこで、今回から、ブログのタイトルを、
「南の島で真面目に生きよう!(ホントか?)」に変更し、テーマソングも作ることにしました。
日本人の心をジーンと打つ、ワビ・サビを意識して作りました。
それでは、みんなで歌ってみましょう!

「南の宿から」

あなた、変わりはないですか
日ごと、熱さがつのります
見ては、もらえぬ、Eメール
熱さこらえて、書いてます
男心の未練でしょう
あなた恋しい、南の宿

瞼閉じれば、波の音
すすり泣く夜に、聞こえます
メコン並べて、一人酒
あなた想って、飲んでます
男心の未練でしょう
あなた恋しい、南の宿

あなた、泣いてもいいですか
頬を涙が、こぼれます
決して、もらえぬ、「返信」を
椰子の木陰で、待ってます
男心の未練でしょう
あなた、恋しいプーケット

どうです?
泣けましたか?
これで、「南」のイメージアップは確実でしょう!
by phuketbreakpoint | 2009-06-10 10:54